[ 入院8日目 ] 水を飲む

2016/09/26 | trackback [ 0 ] | comment [ 8 ] | がん告知まで


佐々木さんの予告通り、朝の回診で坂口先生がやってきた。

坂口先生は、入院当初から治療を終えるまでずっと、あたしを見るたびに「元気そうだね」と言い続けていた。
激痛でウンウン唸っている時でも、手術直後でも、抗がん剤の副作用が出ている時でも、「元気そう」と言うのだ。
最初は内心、「お前の目は節穴か!」と毒づいていたのだけれど、そのうちに、坂口先生の言う「元気」とあたしが求めているそれは、別のレベルのものだと思うようになった。
坂口先生の言う「元気」は、「病人にしては元気」とか「癌患者にしては元気なほう」みたいな意味であって、あたしが求めている〝発症前と同じ元気〟とは違うんだろうなあ、と。


坂口先生はこの日も、「MYKさん、元気そうだね」と言った。
いつものように胸の内で「どこが元気じゃ!痛いんじゃ!」と毒づきながら、あたしは、坂口先生の口癖とも思えるこの言葉を逆手に取って攻めようと決めた。

「とっても元気です」
「痛みはどう?」
「もう、ちょっとしか痛くないです」(※嘘です)
「じゃあ水飲んでみましょうか」

いきなりだった。
坂口先生の口癖を逆手に取って、「元気そうだね」「元気です」を皮切りに、「これで水を飲めば完全復活だと思います!」「水を飲んでいいよ」までなんとか話を持っていこうとしていたのに。
水が飲みたすぎて夜も眠ずに考えた完全犯罪計画が破綻した、そのわずか2時間後に、よもや先生から許可が出るとは思ってもみなかったのだ。

「念願のお水、飲んでみましょう。でもすこーしずつね」
「水、飲んでいいんだ……!!」
「いいけど少しずつね」
「水だー!やったー!」
「少しずつって言ったの、聞いてる?」
「あー、歯磨きの時そっと飲んじゃわなくてよかったー!」
「MYKさん、結構ろくでもないこと考えるね」
「いま、そこの洗面台の蛇口ひねって出る水、飲んでいいんですか!?」
「念のため水道水じゃなくてミネラルウォーターにしようか。お水買ってある?」
「あ…ない…」



すると、坂口先生の後ろで、A4サイズのメモボードに何かを書き込みながらやり取りを聞いていた看護師の佐々木さんが、「買ってきますよ」と言ってくれた。
坂口先生は佐々木さんに、「この人(=MYK)、歯磨きの時に水飲もうとしたらしいから、『ガブ飲みしないように見張ること』ってそこに書いといて」と言った。
佐々木さんはニコリともせず、おそらくそれをホントに書き込むと、「15分後にお水買って持ってきますね。どの銘柄がいいとかありますか?」と聞いてくれた。


「伊藤園の〝お~いお茶濃い味〟がいいです」


しれっと、一番好きなお茶の名前を言ってみた。
それを聞いた坂口先生は真顔で佐々木さんを見ると、「この人(=MYK)、移動は病棟内だけね。移動する時は必ず誰かがつくこと。まだ下のコンビニに行かせないでね。あ、病棟のエレベーターの脇にある自販機も気をつけて。あと、買ってくる水は軟水のなら何でもオッケーだから」と言い、それを聞いた佐々木さんは持っていたペンで手の甲に、「なんすい」と書き込んだ。
隙あらばお茶を飲もうとする要注意人物みたいな言われ方は聞き流すとして、それより、よもや先生が軟水とまで指定するとは思わなかったので、訊いてみた。

「硬水はダメなんですか?」
「最初は大事をとって軟水がいいよ。硬水はマグネシウムがたくさん含まれてるんだけど、マグネシウムって胃腸を活発にしちゃうから」
「へー」
「硬水で飲みたいのがあるの?」
「一番飲みたいのはゲロルシュタイナーっていう硬水で」
「聞いたことない。それもお茶?ジュース?まさか酒?」
「水です。天然の炭酸水」
「佐々木さーん、お茶でも炭酸でもない普通の軟水のミネラルウォーター買ってきてあげてー」

この時の病室には、坂口先生と佐々木さんの他に、スガ先生と看護師さんがふたりいた。
どの水を買うか話をしているあたしと坂口先生と佐々木さんは終始真顔で、聞いているだけの3人は声をあげて楽しそうに笑っていた。



回診が終わりみんなが出ていくと、頭の中は再び水に占領された。
目を閉じて、水のペットボトルを思い浮かべる。
お~いお茶の濃い味でもなく、ゲロルシュタイナーでもない軟水、か。
佐々木さん、何買ってきてくれるのかなあ。
壁掛け時計を見ながらただ待つだけの15分は長いはずなのに、水のことだけを考えて一睡もせずに過ごした夕べに比べれば、あっという間だった。



レジ袋の音をさせながら佐々木さんが戻ってきた。
レジ袋から出できた〝い・ろ・は・す〟の555mlボトルは、朝の光をうけてキラキラ輝いていた。
佐々木さんが黄緑色のキャップを開けてくれる。
「はい、どうぞ」
そう言われて握ったペットボトルは思っていたよりもずっと冷たくて気持ちよかった。
「あ、お金」
「後でいいですから、お水、飲んでみてください」
佐々木さんの言葉に甘え、早速口をつけたペットボトルを傾けた。



ほんの一口だった。
1週間ぶりに飲んだほんの一口の水は、あんなに好きだったゲロルシュタイナーよりもお~いお茶の濃い味よりも、ビールよりシャンパンよりずっとずっと美味しくて、飲んだそばから全身の細胞に染みわたった。



▶ 思い出の水
【あす楽対応】いろはす555ml PET×24本

商品詳細を見る


▶ Amazonはこちら

▶ 送料込みで一番安い店を探すのが趣味です。




ブログ更新のモチベーションになっています。「読んだよ」とか「早く続きを書け」とかの合図にクリックお願いします!
にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ  


Twitterやってます。ブログの更新情報(自動)に加え、かつて一世を風靡したレコーディング・ダイエット的効果を期待しつつ、その日の体重をつぶやいたりつぶやかなかったりします。




スポンサーサイト





■ 経緯

2012年12月:ひどい腹痛と呼吸困難で総合病院の救急外来へ。入院。左卵巣が破裂していると言われる。転院。余命1ヶ月未満と診断される。破裂した卵巣の摘出手術後、左卵巣がん(類内膜腺がん)3c期と告知される。抗がん剤治療開始。

2013年01月:ヅラをかぶる。
2013年02月:「ヅラが飛びそうな強風のため」という理由で休もうとするも会社のボスに却下される。
2013年05月:抗がん剤治療終了。
2013年07月:子宮、右卵巣、リンパ節などの摘出手術。
2013年08月:再び抗がん剤治療開始。術後腹壁瘢痕ヘルニアの予兆。
2013年10月:抗がん剤治療終了。月1回の通院で経過観察へ。術後腹壁瘢痕ヘルニアと診断される。

2014年02月:術後腹壁瘢痕ヘルニア手術。
2014年04月:CTの結果を経て、すべての治療終了。
2014年10月:抗がん剤治療終了から1年経過し、通院が2ヶ月に1回となる。ヅラを脱ぐ。
2014年11月:健康診断で人生最重量を記録する。

[ 入院8日目 ] 完全犯罪計画、頓挫する

2016/09/25 | trackback [ 0 ] | comment [ 2 ] | がん告知まで


毎日、小林麻央さんのブログを読んでは、大きく頷いたりウルウルしたり、胸が締めつけられたりする日々です。
そして何より、その強さとひたむきさに胸を打たれています。
どうかどうか良くなりますように。


* * * * * * * * * * * * *


集中力や思考能力が削がれるシチュエーションというのは誰にでもあると思うが、あたしの場合は確実に〝うるさい人が周りにいるとき〟だ。
大声もそうだし、お喋りな人や、生活音が大きい人もそうだし、とにかく、周囲が見えてない立ち居振る舞いをする人が周りにいると、集中力が途切れたり思考がうまくまとまらなくなったりすることがある。
だから、平泉成の呪文も効かないほど大きな声で喋る垣崎先生の登場は、あたしの意識を水から逸らすには十分だった。



朝6時に、「胃と十二指腸がちゃんと治ってきてるってことですよーーーー!」と大声で話す垣崎先生は、採血をする看護師の佐々木さんが来ても変わることなく喋り続けていた。

「今日の朝の回診でまたいらっしゃるけど、坂口先生がね、MYKさんのこと、『変わった人だ』って言ってたのよ。それを聞いてお会いしたくなって私も来てみたの。寝起きにいきなりごめんなさいね。でも痛みが昨日より引いてるって聞けて良かったわー。きっと抗生物質と絶飲食の効果が出てるのねー。いい傾向いい傾向。えー、MYKさんはお母様と二人暮らしなのね。お母様、今日いらっしゃるのかしら。ああでも私、当直明けでもう帰るんだけど。そのうちお会いできるわよね!」

あたしが看護師なら、こんなにうるさいところで採血なんて絶対できないけれど、佐々木さんは気にも留めていないようで、あっさりと採血を終えると、垣崎先生や佐藤さんを見ることなく、病室を出て行った。

看護師の佐々木さんは、見るからに真面目で堅そうな32歳。
カラーやパーマをした形跡のないまっ黒な髪を後ろで一つに束ね、化粧はおそらくファンデーションとリップクリームのみ。
垣崎先生とは対照的に、余計なお喋りは一切しなかった。
佐藤さんが2度失敗したのに、手こずることなく一発で採血を決めて去ってゆく姿は凛々しく、この騒音(失礼)の中で集中力を切らさずに立派な仕事ができている佐々木さんはかっこよかった。

佐々木さんの仕事ぶりに感心しているあいだは少しだけ気にならなくなっていたが、佐々木さんがいなくなるとまた、垣崎先生の大声が耳から脳に突き刺さる。
平泉成の呪文はもちろん、「(用がないなら出ていってくれ)」という念も全く伝わらないまま、垣崎先生の声が病室に響きわたる。



「先生たちいっぱいいるけど、誰々に会いました?」
「…いっぱい」 ←まともに答える気が失せた
「坂口先生でしょー?あと、A先生にも会ったのよね。他は?」
「…S先生とスガ先生」 ←答える気がないのに言わされた
「桃田先生は?」
「いいえ」 ←さっき挙げてないんだから会ってないに決まってんだろ、と思っている
「えーーー?桃田先生、来なかったんだーーー。じゃあ渋谷先生はぁ?」



うるせえって。



こういう、意図が見えない質問を延々されるのは元気な時でも鬱陶しいのに、具合が悪いわ痛いわ水が飲みたいわの今、なぜこんな大声で女子高生みたいなノリの会話を強いられなければならないのか。
大げさではなく、本当にキレそうだった。
ところが、あたしより先にキレた人がいた。
病室を出て行ったはずの佐々木さんである。

病室に戻ってきた佐々木さんは、一直線に垣崎先生の脇に行き、超低音で超早口で言ったのだった。



「先生の声、廊下の端まで聞こえてます」



年齢的にも立場的にも上の人に苦言を呈するには、相当の勇気と覚悟がいるはずだ。
でも、佐々木さんのストレートな言葉からは、気負いも躊躇も気後れも感じられなかったし、かと言って苛立ちや嫌みもなかった。
叱り下手な人の苦言には、どれだけうまく隠そうとしても、何かしらの真意が表れてしまうものだ。
それは、嫌悪だったり侮蔑だったり優越だったり自己顕示だったり、どちらかと言えば美しくない真意の場合が多いけれど、佐々木さんの言葉には、「聞こえてます」という事実以外にはどんな感情も含まれていない気がした。



「ごめーん」と言った垣崎先生の声はそれでも普通の人よりはかなり大きかったが、それが気にならないくらいあたしは、佐々木さんの物言いにうっとりしていた。
あたしも若いころ、こんな風に、含みのない真っ直ぐで美しい喋りができる人になりたかった時期があった気がする。
いいなあ、佐々木さん。



「ごめーん」と言いつつ、垣崎先生はまだ病室から出て行ってくれない。
佐藤さんはそれを気にすることなく、約束通り、歯磨きの準備をし始めた。
それを見て垣崎先生がまた喋り出す。

「歯磨きもベッドでしてたのね」
「はい」
「あっち(病棟共同)の洗面所行ってみたら?」
「いいんですか!」
「あれ?まだダメなんだっけ、佐藤さん」

問いかけられた佐藤さんは電子カルテを見ると、「安静度は一応〝病室内〟ってことになってますけど…」と自信なさげに言った。

病室内?
じゃあ!病室内にある洗面台で立って歯を磨いても大丈夫なんじゃないかしら!
洗面台を向いて、佐藤さんに背を向けて歯を磨いたら、念願の、ガブガブペッ!ガブガブペッ!ゴクン!ができるんじゃないかしら!

完全犯罪の遂行が目前に近づいた。
逸る気持ちを抑えて、「じゃあそこの洗面台で歯を磨いてもいいんですよね?」と佐藤さんに訊いてみる。
すると、佐藤さんではなく垣崎先生が答えた。
「いいんじゃないかしら!私が横で見てるからー」



だからうるせぇって。



さっきの「ごめーん」から3分と経っていないのに、佐々木さんに言われたことを忘れたかのような垣崎先生の大声に思わずのけぞった。
ところが、その声を聞きつけてくれた佐々木さんがまたも病室にやってきて、垣崎先生と佐藤さんに言った。



「先生、まだ廊下の端まで聞こえてます。それから、坂口先生が今日なにかMYKさんにお話しがあると仰ってましたよね。立って歯磨きしたいのなら回診まで待ったほうがいいです。もしいま歯磨きをするなら従来通りベッドでやってください。先生、それでいいですか?」



32歳の看護師佐々木さんのこの言葉に、垣崎先生も佐藤さんもピタリと静かになった。
あたしはというと、静かになった柿崎先生と佐藤さんのふたりにガン見されながらベッドの上で歯を磨く羽目になり、完全犯罪は未遂に終わった。
だが、この日の朝の回診で、事態は急変することになる。



ブログ更新のモチベーションになっています。「読んだよ」とか「早く続きを書け」とかの合図にクリックお願いします!
にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ  


Twitterやってます。ブログの更新情報(自動)に加え、かつて一世を風靡したレコーディング・ダイエット的効果を期待しつつ、その日の体重をつぶやいたりつぶやかなかったりします。






■ 経緯

2012年12月:ひどい腹痛と呼吸困難で総合病院の救急外来へ。入院。左卵巣が破裂していると言われる。転院。余命1ヶ月未満と診断される。破裂した卵巣の摘出手術後、左卵巣がん(類内膜腺がん)3c期と告知される。抗がん剤治療開始。

2013年01月:ヅラをかぶる。
2013年02月:「ヅラが飛びそうな強風のため」という理由で休もうとするも会社のボスに却下される。
2013年05月:抗がん剤治療終了。
2013年07月:子宮、右卵巣、リンパ節などの摘出手術。
2013年08月:再び抗がん剤治療開始。術後腹壁瘢痕ヘルニアの予兆。
2013年10月:抗がん剤治療終了。月1回の通院で経過観察へ。術後腹壁瘢痕ヘルニアと診断される。

2014年02月:術後腹壁瘢痕ヘルニア手術。
2014年04月:CTの結果を経て、すべての治療終了。
2014年10月:抗がん剤治療終了から1年経過し、通院が2ヶ月に1回となる。ヅラを脱ぐ。
2014年11月:健康診断で人生最重量を記録する。

[ 入院8日目 ] 完全犯罪に綻びが見え始める

2016/09/16 | trackback [ 0 ] | comment [ 4 ] | がん告知まで


前回のエントリーにいただいた“うもこさん”のコメントを読んで、ムンクの叫びみたいな顔になってます。

腹水が溜まる=脱水のときは本当に喉が渇きますよね…私は卵巣癌ではありませんが、過去に腹水が溜まって脱水を起こしたときの異常な喉の渇きは数年経った今も忘れられません。(そのときはお水飲みすぎてお臍が裂けました)

ヒィーーーーーー!


いま腹水が溜まってるそこのあなた!
水を飲み過ぎるとヘソが裂けるかもしれないから気をつけて!
気をつけてぇーーーーー!


* * * * * * * * * * * * *


採血に2度失敗した佐藤さんが別の看護師さんを呼びに病室を出ていった。
ひとりになり、完全犯罪を企むがゆえの緊張が少しほぐれたが、ナースステーションの目の前の病室だから油断はできん!と、すぐに気を引き締め直した。
案の定、佐藤さんはすぐに戻ってきた。
初めて見る女医さんを伴って。

「おはようございます。垣崎と申します」

垣崎先生は小柄で細い身体に似合わず、声が大きかった。
もともと、声の大きな人が大の苦手だ。
「そんな大声出さなくても聞こえるわ!」とか、「どれだけ遠くの人に聞かせたいんだよ!」とか、頭の中で余計なツッコミを入れているせいか、話している内容が入ってこなくなる。

「採血2回失敗しちゃったんですって?ごめんなさいねー」

ああ、うるさい。
耳から入った声が脳に突き刺さる。
朝6時にこのボリュームはないわー。
昼でも夜でもないわー。

「採血は私がやるより看護師さんのほうが巧いのでー、あれ?佐藤さん。誰が採血するの?」
「佐々木さんにお願いしました。いますぐ来ます」
「そう。じゃあMYKさん、佐々木さんが来るまで少しお話しさせてくださーい」



断 る 。



この手の話を書き出すと止まらなくなるのだけれど、世の中には声のボリュームが壊れてるとしか思えない人が大勢いる。
声質によるところも大きいのだけれど、あたしの感覚では、耳触りの悪い声の人ほどボリュームが大きい傾向にある。
他人に迷惑をかけず、迷惑をかけられずに暮らしたいあたしにとって、おもしろくもない話を大声で喋る人は騒音の源でしかない。
そんな人が年々増えているのか、それともあたしの耐性が弱まっているのか、目の前にいる相手に対して、まるで武道館のステージから、「一番後ろ~!聞こえてるぅ~?」と叫んでるみたいなボリュームで喋る人に遭遇する確率が高くなっている。
そんな時、慣れた間柄なら、「もっと小さくても聞こえるよ」とか「他の人に聞こえちゃうからもっとボリュームさげて」とか言えるのだけれど、それが叶わない相手や場面では、“いくら声を張ってもうるさくなさそう”という理由から、心の中で、



平泉成のモノマネをしろ」



と念じることにしている。



「どうですかぁ?痛みは徐々にひいてるって聞きましたけどぉー」
「はい(平泉成のモノマネをしろ)」
「今日は昨日より良くなってるー?それとも同じくらいー?」
「昨日よりいいです(平泉成のモノマネをしろ!)」
「よかったねーーーー!」
「(平泉成の…)」
「胃と十二指腸がちゃんと治ってきてるってことですよーーーー!」
「(平泉成…平泉…ひら…)」



垣崎先生の声には、あたしの思考を停止させるだけの破壊力があった。
完全犯罪計画に綻びが見え始めた。



ブログ更新のモチベーションになっています。「読んだよ」とか「早く続きを書け」とかの合図にクリックお願いします!
にほんブログ村 病気ブログ 卵巣がんへ  


Twitterやってます。ブログの更新情報(自動)に加え、かつて一世を風靡したレコーディング・ダイエット的効果を期待しつつ、その日の体重をつぶやいたりつぶやかなかったりします。






■ 経緯

2012年12月:ひどい腹痛と呼吸困難で総合病院の救急外来へ。入院。左卵巣が破裂していると言われる。転院。余命1ヶ月未満と診断される。破裂した卵巣の摘出手術後、左卵巣がん(類内膜腺がん)3c期と告知される。抗がん剤治療開始。

2013年01月:ヅラをかぶる。
2013年02月:「ヅラが飛びそうな強風のため」という理由で休もうとするも会社のボスに却下される。
2013年05月:抗がん剤治療終了。
2013年07月:子宮、右卵巣、リンパ節などの摘出手術。
2013年08月:再び抗がん剤治療開始。術後腹壁瘢痕ヘルニアの予兆。
2013年10月:抗がん剤治療終了。月1回の通院で経過観察へ。術後腹壁瘢痕ヘルニアと診断される。

2014年02月:術後腹壁瘢痕ヘルニア手術。
2014年04月:CTの結果を経て、すべての治療終了。
2014年10月:抗がん剤治療終了から1年経過し、通院が2ヶ月に1回となる。ヅラを脱ぐ。
2014年11月:健康診断で人生最重量を記録する。